芦屋市における療育支援相談の試み
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概要
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現在、わが国の教育現場では、発達障害の著増にともなうさまざまな混乱の中にあり、その対応に迫られている。発達障害という言葉自体は、昨今、マスコミに取り上げられる機会が増えたため、次第に社会に浸透しつつあるが、その本態はなかなか正確に伝わっておらず、発達障害と診断された子どもの保護者の多くが途方に暮れ、大きな不安とともに孤立しているのが現状である。こうした状況を背景に、兵庫県芦屋市では、2010年8月から、「療育支援相談」が開設された。「療育支援相談」とは、障害を持つ子どもに関わる行政機関に、精神科医師、保健師、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士などの専門職が連携し、障害に対する理解を深め、情報を共有して、障害児への支援方針を決めるための、いわば関係者連絡会議である。「療育支援相談」が発足してから2年度が経過したので、この間の相談事例を集計し、その動向を解析して、若干の考察を加えた。
- 2012-00-00