14045 環境への配慮とコミュニケーションの活性化 : 日東工器 新本社・研究所(空間と環境の統合デザイン(2),建築デザイン)
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概要
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流体継手(カプラ)や精密機械工具等を開発、製造する企業の、本社機能と研究所の複合施設である。計画時、幹線道路から少し入った住宅地の中の敷地には、創業からの事業拡大とともに繰り返し増築された8棟の建物があった。分散した旧建物群は社内の連絡を困難にし業務上有利な環境ではなくなっていた。そこで本計画では34×34mの正方形平面をもつ二つのボリュームをそれぞれ本社機能と研究機能に割り当て、吹き抜けを介して二棟を繋ぎ、それを取り囲むように階段、エレベーター、リフレッシュエリアを設けた。吹き抜けを中心に人が動き、目線が抜けるようにし、光と風を豊かに取り入れて、両機能のみならず施設全体の可視性を確保することにより、一体感を高める空間構成とした。更にそれぞれのボリュームを二期に分けて段階建設することにより、敷地内での居ながら建替えを可能にした。外装にはバルコニーとその先端部に可動外部ルーバーを設置した。外部ルーバーは日射による熱負荷軽減上有利であるだけでなく、オフィスと周辺住宅との視線交差と研究施設の視角上のセキュリティーを制御すると同時に、バルコニーとの併設により窓開口の開放性を両立させた。上階へセットバックしていくテラス部分を積極的に屋上緑化することにより、地盤面の緑化とともに階を問わず室内のどこに居ても豊かな緑が身近に感じられる環境とするとともに、住宅地での周辺環境とのボリュームの調和を図っている。
- 一般社団法人日本建築学会の論文
- 2011-07-20
著者
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