スギ精英樹系統と雪害抵抗性系統の特定交配家系の10年次成長特性
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概要
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樹高成長が優れた精英樹5系統と,根元曲がりが少ない雪害抵抗性5系統を交配現として特定交配を行い,得られた24交配家系で検定林を設定した。これら24交配家系のなかから,「成長が優れ,且つ根元曲がりの少ない」7交配家系を選定できた。樹高階別平均を横軸,傾幹幅平均を縦軸にプロットしたところ,凸型のグラフが得られたので,傾幹幅/樹高を成長性と耐雪性に係る指標とした。そこで,この指標(傾幹幅/樹高)を用いて,特定交配による24交配家系の成長特性を評価した結果,上位家系の交配親には精英樹の由利10号,山本3号と雪害抵抗性系統の耐雪26号及び50号が関与している場合が多かった。雪害抵抗性4系統の雌親,精英樹5系統の雄親を要因とする分散分析の結果,(1)樹高,枯損率と傾幹幅/樹高は精英樹系統と雪害系統ともに有意,(2)胸高直径は精英樹系統のみ有意,(3)傾幹幅/樹高は雪害系統のみ有意,であった。なお,雌親と雄親の交互作用は4形質ともに有意であり,交配親の組合せ効果は大きいと考えられる。
- 東北森林科学会の論文
- 2005-03-31
著者
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