秋田海岸におけるクロマツ生育試験林の健全性と本数管理(<特集>東北地方の海岸林の現状と保全)
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概要
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クロマツ林の健全性を重視した本数管理基準を検討するため,秋田海岸飛砂防備保安林内に林齢や樹高の異なる50区の試験林を設定し,10年経過後の形質変化を調査した。健全性指標とした林分形状比は試験区全体の半数を占める23区が増加し,枝下高率は48区で増加した。また,上層木のうち形状比80未満の個体を健全木とすると,その平均形状比は66.7,枝下高率56.9%となり,林分における健全木構成本数限界は樹高5mでha当たり約1,700本,同様に10mで1,100本,15mで400本と推定された。したがって,この林分の健全性を維持するには上層木を含む間伐が必要であると考えられた。
- 東北森林科学会の論文
- 2000-10-31