スーパーコンピュータ「京」における地震動シミュレーションコードの高性能化
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概要
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理化学研究所では,スーパーコンピュータ「京」の高性能化を目的とし,6本の重点アプリケーションを選定し,高性能化,高並列化を進めてきた.うち地球科学の分野から選択された地震動シミュレーションコードであるSeism3Dについては,比較的高いByte/Flop値を要求する演算と,隣接プロセス間のみの通信という特徴があげられる.よって,Seism3Dの高性能化,高並列化のポイントとして,メモリバンド幅を最大限に生かすこと,キャッシュの効率的な利用をすること,6次元メッシュ上での最適な隣接通信を実現すること,に絞られる.我々はコードの持つ要求Byte/Flopから求まるピーク比性能の推定を実施し,詳細プロファイラ機能を活用することにより問題点を把握し,実測,チューニングを実施し,CPU単体性能向上策の検証と通信部の検証を進めた結果,82,944並列で理論ピーク比17.9%(1.9PFLOPS)に達したため,本稿で報告する.
- 2013-09-25
著者
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南 一生
独立行政法人理化学研究所計算科学研究機構
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南 一生
独立行政法人理化学研究所
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井上 俊介
独立行政法人理化学研究所
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井上 俊介
独立行政法人理化学研究所計算科学研究機構
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堤 重信
株式会社富士通九州システムズ
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前田 拓人
東京大学地震研究所
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