中国における生シイタケ供給構造の展開メカニズム
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概要
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本稿では中国における生シイタケ供給構造の展開及びその要因の解明を課題にする。その結果、(1)都市近郊産地は域内調達システムの形成、高収益性及び自然条件の規制を克服した生産技術の向上によって定着したが、都市化の進展を背景に、都市部への安定且つ大量供給を実現できなかった。このため、(2)1980年代後半から、適地栽培技術の開発・普及及び中国政府による積極的な経済支援の実施によって生シイタケ生産を規制する自然的、経済的条件が緩和され、その生産地は中国全域に広がった。これに加え、(3)物流条件の向上、流通技術の向上によって立地的な制約が弱まり、産地交替による周年供給が形成されたことが明らかにされた。
- 財団法人林業経済研究所の論文
- 2008-07-20