ARMSへの早期介入が有効であった摂食障害の1例
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概要
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症例は神経性食欲不振症の診断で,紹介入院となった16歳女性.初診時には,BMI=13の低体重と,低血糖を呈していた.初診時,明らかな幻覚や思考障害は認めず,摂食拒否,肥満恐怖を認めている.入院経過中,食行動の正常化とともに,身体異常感覚や身体知覚異常,離人感などの微細な精神症状が顕在化し,at risk mental state(ARMS)と診断し,aripiprazoleの投与を行った.摂食障害の治療と併行し,ARMSに関する家族への心理教育,家族対応の指導を行い,精神症状,食行動,家族関係の改善が得られた.摂食障害とARMS併存の可能性への留意,ならびに早期治療的介入の重要性を再認識した.
- 2013-03-01