覚王山日泰寺所蔵折本写本(日泰寺本)と水牛寺所蔵折本写本(水牛寺本)の比較研究(<特集>前田惠學先生追悼論集)
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概要
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名古屋市所在の覚王山日泰寺には,タイ国王室から分骨されたインドピプラーワーでペッペによって発見された仏舎利が納められている。仏舎利奉迎の際にタイ国王ラマ五世から贈られた仏像と仏足跡も安置されている。それに加えて日泰寺にはタイ国から贈られた写本が所蔵されている。その写本カタログは,柏原信行氏によって『パーリ学仏教文化学』第14号に報告されている。本稿ではこのカタログをもとに重要写本,それのカヴァー,入れ物の影印と写本の大きさ,ナンバーを加えて報告した。そしてその中からプラマーライ・クローンスアットと呼ばれるプラマーライの絵付折本紙写本(日泰寺本)を選んで,タイ国の18世紀前半作製の水牛寺(Wat Hua Krabu)所蔵の絵付折本紙写本(水牛寺本)と比較対照し,その同異を述べ,タイのサムットコーイと呼ばれる葬儀本の実態を調査する。
- 2012-12-22