OSS開発における共進化プロセスの理解のための遅延相関分析
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概要
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近年,Android 搭載のスマートフォンが発売されるなど,OSS を利用したソフトウェア開発が注目されている.OSS はボランティアによる開発者によって開発・保守されるため,プロジェクトが途中で崩壊したり,分裂することも珍しくない.そのような懸念を払拭するために OSS の進化に関する研究が盛んに行われている.従来の OSS の進化に関する研究では,システムあるいはコミュニティのどちらか一方のみに注目したものが多いのに対し,Ye らは OSS プロジェクトはシステムとコミュニティが互いに影響を与えながら進化していくというモデルを提案した.本稿は,遅延相関分析手法を用いることによって,Ye らが提案した OSS の共進化プロセスを定量的に表現することを目的とする.Eclipse Platform プロジェクトを対象にケーススタディを行い,OSS の進化をより正確に捉えるには,OSS のシステムとコミュニティの両方を注目する必要があることが確認できた.
- 2013-07-10
著者
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