品質記録の記述レベル改善によるアプリケーション品質の向上への取り組み(<特集>プロジェクトの品質と顧客満足)
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概要
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「計測できないものは制御できない.(You can't control what you can't measure.)」これは,トム・デマルコの有名な言葉である.アプリケーションのみならず,ソフトウェア全般の品質を可視化し計測するために,古今東西,様々な手法が考案されてきた.品質の分析・評価の証憑となるレビュー記録票や障害処理票などの「品質記録」自体の精度を高めることで,成果物であるアプリケーションの品質を測定可能とする活動も,ひとつの方法である.当活動は,1980年代のメインフレーム系のSIプロジェクトにおいては当然の活動であった.しかしながら,現在では軽視される傾向にある.そこで,弊社ではアプリケーション品質の向上のため,原点回帰を図った.外部委託先を含めたプロジェクトメンバー全員が品質の分析・評価の際の証憑として活用可能な正しい品質記録を作成できるようになるための活動をパートナー品質向上制度として2010年10月より開始した.本論文では,品質記録の記述レベル改善を行うことで精度の高い品質の分析・評価や工程完了判定を可能とし,アプリケーション品質の向上を図るパートナー品質向上制度の概要と,その適用効果について論述する.
- 2012-10-15
著者
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