情報構造理論と日本語の左方転位
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本語の左方転位構文(文頭への移動などの派生は想定しない)を検討し,3つの主張をした。(I)左方転位構文の通言語的な機能:従来,左方転位句は文の題目をアナウンスすると言われてきたが,日本語・韓国語・英語では焦点をアナウンスすることもできる。(例(誰が一朗を殺した犯人でしたか?)山田次朗,彼[=焦点]が犯人でした。)(II)情報構造理論:日本語・韓国語では変項を含んだ命題を表す間接疑問節が左方転位され,文の題目をアナウンスできる(例 なぜ帰ったのか,理由は簡単だ。)。従って,それが表わす変項を含んだ命題も題目やdiscourse referentになれると言える。(III)日本語の題目的な無助詞名詞句と言われているものは指摘されている機能が左方転位句のものと酷似しており,左方転位名詞句で主節内にそれを受ける代名詞がないものだと考えられる。
- 国立国語研究所の論文
- 2011-05-00