重複視覚障害を持つKの成長と音楽の関わり
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概要
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未熟児網膜症と知的障害を持つ7歳男児Kの2年間計54回にわたる創造的音楽療法の実践を検討した.Kとの音楽療法セッションでは,視覚障害児に特有なコミュニケーションを妨げる様々な特異行動と同質の行動が見られたため,Kの全ての行動や即興的音楽表現を通じた会話を試み,その結果,共に歌うことや「私たち」という人との関係を育てる特質ある歌の会話を通じて,彼のコミュニケーションにおける成長が見られた.また,彼の拒否的行動の減少と共に,楽器,特にピアノ活動において,療法士Sから学ぶ姿勢も見られるようになった.これらは,音楽の特質を生かした創造的音楽療法による音楽体験を通じたKの成長結果であると考えられる.
- 2006-03-31
著者
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