韓国における社会言語学研究の現況
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿の目的は,過去数十年間の韓国における社会言語学研究を概観することである.この分野の主要ジャーナルThe Sociolinguistic Journal of Koreaは,言語のバリエーション,外国語教育等,多様な研究領域を扱ってきた.その影響力により,言語研究は,理論的視座,研究方法論,主題において,広がりと深みをともに増してきた.過去数十年間,言語とコミュニケーションに関する社会言語学的研究のいくつかは,ラボヴ流アプローチあるいはエスノグラフィーの手法を踏襲し,その結果,言語使用のダイナミクスと変種に言語研究の中心的なフォーカスが当てられた.したがって,発話のあらゆるレベルにおけるバリエーションを捉えるため、研究データは言語使用の文脈の中で収集された.研究対象の言語は韓国語に限らず,他の言語も含まれ,韓国の社会言語学界では言語教育も活発に研究されている.社会言語学者の数も増大し,言語学・社会学・教育・心理学他多くの分野との学際的な分野となっているほどである.これは言語研究の将来にとって肯定的な方向である.
- 2005-09-30