母語話者による場面に応じたスピーチスタイルの使い分け : 母語場面と接触場面の相違
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概要
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本稿では,日本語母語話者が初対面会話において,いかにスピーチスタイルを選択・確立していくかを,母語場面(母語話者との会話)と接触場面(日本語上級レベルの中国・台湾入学習者との会話)との対比で分析し,両場面のスピーチスタイルシフトの過程にどのようなメカニズムが働いているのかを,Brown & Levinson (1987)のポライトネス理論を用いて考察した.大学生二者間の初対面15分会話(母語場面4会話,接触場面8会話)をデータとし,(1)各スピーチスタイルの出現頻度とその特徴,(2)15分会話におけるマクロなレベルでのスピーチスタイルシフトの特徴を分析した結果,いずれの結果も場面によって大きく異なり,母語話者は場面に応じて質的に異なった言語行動をとっていることが明らかとなった.
- 社会言語科学会の論文
- 2004-03-31