現職日本語教師の抱く日本語教師職イメージ
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概要
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本稿は,現職日本語教師の日本語教師職イメージを探ることを目的とし,またその尺度作りのための試行でもある.現職日本語教師に対して日本語教師職についての42項目・5件法の質問紙調査を実施し,得られた114名の回答を主因子法・プロマックス回転を用いて因子分析した.その結果,「仕事からの要求」「仕事への好感度」「仕事の見た目」の3因子が抽出された.また,属性別にt検定あるいは分散分析と多重比較を行ったところ,(1)20〜30代の日本語教師の方が40代の日本語教師より(p<.05),(2)日本語学校の日本語教師の方が法人の日本語教師より(p<.05),(3)女性日本語教師の方が男性日本語教師より(p<.01),「仕事からの要求」を有意に強く感じているという結果であった.また,「将来もこの仕事を続けていくと思うか」との質問に「続けない」あるいは「わからない」と答えた日本語教師は,「続ける」と答えた日本語教師に比べて「仕事への好感度」が有意に低かった(p<.01).
- 社会言語科学会の論文
- 2003-03-31