介護実習指導者が重視する実習指導領域の考察
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概要
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介護実習指導者が実習生を指導するうえで重要と考える指導領域を第1段階実習と第3段階実習に分けて調査し考察を加えた.その結果,実習指導者は第1段階実習において介護福祉士の専門性教育や実習態度を重視して指導していた.養成課程の早い段階から専門職業人としての教育を実践していると考えた.第3段階実習では,ケアチームの一員として自らの責任ある判断で介護課程を展開させることを重視していた.また第1段階実習と第3段階実習に共通する因子として「社会性」があげられた.実習段階を問わず実習指導者がつねに重視している領域であった.本研究の結果は,現在の介護実習に対する実習指導者の基本的視点を示唆している.社会構造の変化とともに実習形態や施設形態が多様化していくことを考えると,実習指導者の教育的視点を把握し,養成施設と実習指導者が緊密に連携していくことは,実りある実習教育を展開するうえで重要な活動であると考えた.
- 日本介護福祉学会の論文
- 2007-04-01