認知症高齢者グループホームにおけるケアプロセスの質 : ケアプロセスガイドライン作成の試み
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概要
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本研究は,認知症高齢者グループホームにおけるケアの質の向上を目的とし,グループホームをフィールドとして実施した半構成的面接や参与観察,アンケートによる記述回答で得られたデータについてKJ法を用いて質的に分析し,ケアプロセスの質を概念化した.そして,その概念に対応した,ケアの指針となるケアプロセスガイドラインを作成した.このガイドラインの特徴は,個別的なケア内容について,ケア提供者や利用者家族の視点を踏まえた具体的な言葉かけや行動を100項目に示したところにある.したがって,グループホームケアの経験がないケア提供者や利用者家族にとってわかりやすい指針となる.このようなガイドラインの活用は,ケア提供者に対し,自らのケアを振り返る機会を与え,ケアの質の向上への啓発や意欲の継続に役立つことが期待される.また,家族がグループホームケアの質への関心を高めることにより,ケアの質の向上に活用されることが望まれる.
- 日本介護福祉学会の論文
- 2006-10-01