夜間介護が家族介護者の睡眠の質に与える影響
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概要
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本研究では,夜間介護サービス整備の必要性を,家族介護者の睡眠健康の側面から検討するために,夜間に限定した介護行為の内容と頻度を明らかにすることを第1の目的とし,さらに夜間介護行為と健康指標のひとつである睡眠の質との関連性について明らかにすることを第2の目的とした.調査は,指定居宅介護支援事業所などを利用する高齢者の家族介護者500人を対象に質問紙調査を実施した.その結果,家族介護者の74.6%が,夜間において,「排泄介助」「大声への対応」「更衣介助」「医療行為」「体位変換介助」「移乗介助」「安否確認」「徘徊への対応」といった介護行為を行っていた.夜間介護行為と睡眠の質との関連性について,構造方程式モデリングを用いて分析した結果,これらの間に有意な関連性を認めた.本モデルによって,睡眠の質は,昼夜間を区別しない1日の介護の影響を受けるだけでなく,夜間のみの介護行為によって直接的な影響を受けていることが明らかとなった.
- 2010-04-01
著者
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