利用者理解を促進するための実習指導プログラム : 人権や人間の尊厳を大切にする視点から
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概要
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介護福祉教育のなかで実習はきわめて重要な意義をもつ.なかでも,普遍的な人権や人間の尊厳について理解できることが実習目的の基礎に置かれることが大切であると考える.しかし,全国の介護福祉士養成を担う大学・短期大学・専門学校等では,その重要性を認識しているにもかかわらず,カリキュラムのなかに組み込む困難さも同時に感じていることは否めない.当校は,開学以来「人権」についての学習を重点項目にしてきた.開学3年目である平成11年度は,学生達が「人権」や「人間の尊厳」について,自分自身に引き付けて理解できる教育プログラムの必要性を感じていた.本研究は,学生の「利用者理解を促進するためのプログラム」として4つのサブシステムを構築した.これらを実践するなかで,このプログラムの優れていた側面を学生のレポートのなかから検証することができた.今後さらに「利用者の人権」「人間の尊厳」「利用者の個別的存在」の理解を促進するためには,このプログラムをより一層洗練する必要性を確認することができた.
- 日本介護福祉学会の論文
- 2000-10-01