ケアハウス入居者の家族関係 : おもに入居前後について
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概要
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ケアハウスは,身体機能等の低下があるか,もしくは独立生活への不安があって,家族による援助が難しいことが利用条件となっている.ある意味では,単身世帯,高齢者世帯夫婦などに,そのニーズがあるように思われる.だが,単身世帯が少なく,三世代世帯が多いといわれている農山村においても,ケアハウスは存在している.このような現状から,本稿では,秋田県S村のケアハウス入居者を対象として,入居理由,入居決定における家族等の影響,入居後の家族関係に視点をあて,検討した.その結果,単身世帯の者は,病気や一人暮らしからの不安によって入居しており,三世代世帯,その他の家族の者は,同居家族との葛藤,遠慮から,入居決定していることが示唆された.さらに入居後は,入居に至るまでに,家族関係に葛藤などがなければ,継続されていることなどが示唆された.
- 日本介護福祉学会の論文
- 2000-10-01