高齢者介護サービスの「質」の保障 : サービス評価を中心として
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概要
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高齢者介護サービスの「質」の保障に対する社会的要請は高まり,社会福祉における中心的な政策課題となっている.本稿では介護サービスの質を保障する手段として,「サービス評価」に着目し,その意義と課題を明らかにすることを目的とした.その結果,サービス評価は,介護サービスの質の保障に対して,第1に最大限達成可能なレベルまで自主的に質を高める手法であること,第2に自己評価のうえに第三者評価を実施する効果的なプロセスであること,第3に正当な評価が得られること等が意義として認められた.課題としては,おもに第三者評価の推進と,評価結果公表の2つがあげられた.前者に対しては,サービス評価のプロセスに利用者の視点を加えることや,法律上の整備を図ることが考えられた.後者に対しては,信頼度の高い評価機関の育成と,サービス提供者が了解した評価結果を,利用者が活用できる情報として公表することが求められる.
- 日本介護福祉学会の論文
- 2001-10-01