20才代健康医学ボアンティアの心電図所見
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概要
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健常な日本人男性と云う条件で医薬品の治療実験に応募したボランティア中20代の若者200名の心電図所見をミネソタコードによって分類集計した。全く異常なしの判定された者は16%のみであった。コード別に集計した所見では,梗塞性変化5.5%,軸偏位12%,心肥大18.5%,心筋虚血の疑い3%,心筋異常の疑い1%,房室伝導障害6%,脚ブロック1%,洞性頻・徐脈8.5%,期外収縮2%,その他の不整脈17%,回転5.5%,ST・Tの異常25.5%であった。これはわれわれが行った人間ドックの20才から74才までの男性319名の心電図所見と比べて,異常の頻度がかなり高かった。この結果は若年者の心電図に見られる異常所見の多くが,実際にはこの診断名が意味する器質的障害ではなく,身体活動の負荷によって生じているもので,生理的なものであることを示唆している。
- 日本健康医学会の論文
- 2001-06-10