保育者の語りに表現される省察の質(第1部 自由論文)
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概要
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本研究は,保育者が保育場面の不可視な背景をどのように省察しているかを,語りという表現方法から析出することを目的とした。保育観察と語りの聞き取りを長期間実施し,保育者の語りには保育場面の背景が含まれていることを見出した。保育者は,多様な意味を包含し得る保育ジャーゴンに頼らず,自分の納得のいくことばを模索しつつ語っていた。保育者が自分のことばで保育を語ることにより,保育者はこれまでの保育の文脈を確かな文脈として意識化することができる。保育記録に背景が描きにくいと感じている保育者に,語りという方法論が新たな実践研究の方途を開くことが期待できるだろう。
- 2012-12-25
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