一般用医薬品の防風通聖散による薬剤性肺炎の1例

スポンサーリンク

概要

• 論文の詳細を見る

• 背景.近年ダイエットの目的で防風通聖散の一般用医薬品が広く販売されている.今回,我々は一般用医薬品の防風通聖散によって薬剤性肺炎を発症し重症化した症例を経験したので報告する.症例. 66歳女性. 2011年1月より,市販されている防風通聖散を自ら購入し内服を開始. 3週間後より呼吸困難,発熱が出現し当院入院.胸部CTにて両側肺にびまん性のスリガラス陰影を認めた.入院後も急速に呼吸不全が進行し,一時人工呼吸管理を必要とした.気管支肺胞洗浄液で好酸球及びリンパ球増加を認め,同薬剤による薬剤性肺炎と診断,ステロイド療法にて著明に回復した.また,同剤に対する末梢血リンパ球刺激試験は陽性となった.結論.近年,防風通聖散をはじめ,漢方薬を含有する医薬品が一般用医薬品として広く宣伝販売されていることから,それらによる薬剤性肺炎の可能性に留意する必要がある.

• 2012-11-25

著者

• 阿部 欣也

  東大阪市立総合病院 皮膚科

• 寺田 晴子

  市立豊中病院内科

• 阿部 欣也

  市立豊中病院内科

• 滝本 宜之

  市立豊中病院呼吸器内科

• 寺田 晴子

  市立豊中病院呼吸器内科

• 森田 沙斗武

  市立豊中病院呼吸器内科

• 内藤 祐二朗

  市立豊中病院呼吸器内科

• 長 彰翁

  市立豊中病院呼吸器内科

• 森田 沙斗武

  市立豊中病院呼吸器内科:大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター肺腫瘍内科

関連論文

• P-35 末梢気管支粘膜の扁平上皮化生を呈した深在性真菌症合併透析患者の一症例(示説・症例 5)(第 22 回日本気管支学会総会)
• III-19 血清CRP値、MPO-ANCA値が病勢を反映しなかったANCA関連間質性肺炎の一症例
• P14-6 好酸菌感染症を併発した気管支閉鎖症の1例(抗酸菌感染症,ポスター14,第33回日本呼吸器内視鏡学会学術集会)
• 一般用医薬品の防風通聖散による薬剤性肺炎の1例

スポンサーリンク