Syntaxin 1A ノックアウトマウスにおけるセボフルランの脊髄後角興奮性シナプス伝達に対する作用の減弱
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
神経伝達物質の放出を調節する開口放出関連タンパクであるsyntaxin 1A のセボフルランの鎮痛機序への影響を解明するために,syntaxin 1A ノックアウトマウス(KO)および野生型マウス(WT)を用いてセボフルランの最小肺胞濃度および脊髄後角表層の微小興奮性シナプス後電流(mEPSCs)を測定した.セボフルランの最小肺胞濃度はWT 群の3.36±0.005%(mean±S.D.)と比較してKO 群では3.51±0.038%と有意に高かった(p<0.05).セボフルラン投与によりWT 群(0.34±0.08)およびKO 群(0.41±0.05)の両群でmEPSCs の発生頻度の減少を認めたが, KO 群に比してWT 群では有意な減少を示した(p<0.05).WT 群,KO群ともにセボフルランの投与によってmEPSCs の振幅に有意な変化はみられなかった.以上の結果から,セボフルランの興奮性シナプス伝達におけるシナプス前性抑制にsyntaxin 1A が関与している可能性が示唆された.
- 2013-03-25
著者
関連論文
- Syntaxin 1A ノックアウトマウスにおけるセボフルランの脊髄後角興奮性シナプス伝達に対する作用の減弱
- Differential effect of peripheral nerve injury on serotonergic and non-serotonergic neurons in mouse periaqueductal gray matter