高齢・障害犯罪者の社会復帰支援施策の現状と課題
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概要
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現在, 刑事施設 (刑務所) には, 福祉サービスが受けられず, 生きるがためにやむを得ず, 軽微な犯罪を繰り返して, ようやく食・住・医療を充足している人が大勢収容されている.こうした実態は, 元衆議院議員山本譲司の 「獄窓記」 「累犯障害者」 などで, しだいに社会に明らかにされてきた. その後様々な経過を経て, 2008 年に厚生労働省と法務省の共同事業として, 地域生活定着支援事業が開始され, 高齢・障害犯罪者の社会復帰支援が行われるようになった. 事業の中核を担う 「地域社会定着支援センター」 も 2011 年度で全都道府県で設置され, 全国展開を見せているが, 同時に, 事業実施にあたっての幾多の問題点が生じており, 改善すべき課題も多い.本論文では下記の事項について検討する.1. 高齢犯罪者, 障害犯罪者の現状と犯罪者が生み出された背景について検討する.2. 高齢犯罪者, 障害犯罪者の社会復帰の現況について調査する.3. 高齢犯罪者, 障害犯罪者の社会復帰のあり方について検討する.4. 現在実施されている地域生活定着支援事業について考察し, 問題点と今後の課題について考察する.5. 地域生活定着支援事業を改善し, 発展させるための, 同施策のあり方について考察する.
- 2013-03-31