戦時における香港の「欧亜混血児」 : 羅旭和の変節問題を例として(<特集>ゆらぐ<境界>-戦時期東アジアにおけるコロニアリズム再考)
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概要
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現代中国都市史の研究において,私たちは主に政治,経済,社会,文化的発展に注目してきたが,マイノリティー・グループの研究には十分な注意を払ってこなかった。本稿は,日本占領下の香港で支配者と被支配者の仲介人的役割を果たしていた「欧亜混血児」(Eurasian)に着目し,日本占領下香港の親日派のなかで彼らが果たした役割について分析する。「大東亜共栄圏」の旗の下で,どのようにして「欧亜混血児」が日本の支援者としての役割を果たすようになったのか。そして戦後,彼らはどのようにして罪を逃れることができたのか。本研究では,主に羅旭和(Robert Kotewall)の事例に基づいて分析する。
- 2012-11-25