下腿骨間神経:起始,走行と分布:詳報
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概要
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下腿骨間神経N. interosseus cruris (Is)の起始,走行および分布を,解剖学実習遺体について観察した.Isは,膝窩で,脛骨神経の膝窩筋枝から起こるのが普通で,先ず下腿骨間膜の上部に現れる.ここには前脛骨動脈を通す裂孔があり,骨間神経は始部が,この孔から間膜の前面に出るもの,間膜の線維に埋もれていくもの,或いは間膜の後面に出るもの,の3通りがあるが,そのあとは,前,中,後ろ,へと移り,間膜を縫うようにして経過し,遠位脛腓関節域に達して終わる.遠位部では小枝を脛骨側に送っている.変異・破格として以下のそれぞれ1例があった.Isが脛骨神経から直接起るもの,脛骨神経由来ではあるが重複して存在するもの,及び,脛骨神経からではなく腓骨神経から起る破格.なお前腕にも,正中神経から分かれる前(前腕)骨間神経と,橈骨神経から分かれる後(前腕)骨間神経とがあるが,これらは筋枝と見做されるもので,名称は同じでも下腿骨間神経とは性格が異なる.
- 川崎医療短期大学の論文
- 2012-00-00
著者
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