PCR法による日本における土壌中のアブラナ科野菜根こぶ病菌の検出
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概要
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従来報告されてきたnested PCR法などに比べて比較的簡便で高感度であるPCR法の日本の根こぶ病菌圃場個体群および黒ボク土に対する適用の可否を検証した。土壌の種類に応じて事前に検討した適当量のスキムミルクを添加し,FastDNA SPIN Kit for Soilを用いて抽出したDNAをtemplateとし,18SrDNAをターゲットとしたプライマーを用いることで,根こぶ病菌や土壌の種類にかかわらず,1×10^4個休眠胞子/g土壌以上でほぼ確実に検出可能であった。ただし,一部検出できない場合も認められたこと,定量的でないこと,検出できない場合でも根こぶ病菌が存在しないとは限らないことなどに留意する必要がある。定量性はないものの,現行の蛍光染色した休眠胞子を直接検鏡する方法に比べて,本法は短時間で多数の試料の検定が可能であるため,発病リスクの有無を評価するには有効であると考えられる。
- 2012-10-01
著者
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