非病原性Rhizobium vitis ARK-1株によるブドウ根頭がんしゅ病の防除
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概要
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ブドウ根頭がんしゅ病はRhizobium vitis (Ti)よる土壌病害であり,難防除病害として世界中で問題になっているが,これまで有効な防除手段がなかった。そこで,本病の防除に有望な拮抗細菌の探索とその効果について検討した。その結果、非病原性のR. vitisの中に根頭がんしゅ病の発病を抑制する能力を持つ特定の菌株群を発見した。それらの菌株群の中から,本病の発病を最も強く抑制する菌株としてARK-1株を選抜した。この菌株の懸濁液にブドウ苗木の根を浸漬することによって,定植後の発病を強く抑制することを圃場レベルでの防除試験で確認した。また,本菌株は少なくともブドウの根に16か月間定着し続けることが確認された。今後は,ARK-1株を用いた世界初のブドウ根頭がんしゅ病を防除できる生物農薬の開発を目指して研究を進めていく予定である。
- 2012-10-01
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