OECD投資の政策枠組みとその東南アジア諸国への適用に関する一考察
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概要
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OECDが2006年に策定した「投資のための政策枠組み(PFI:Policy Framework for Investment)」は、投資環境の向上に重要とされたいくつかの政策分野について、途上国政府が検討できるようチェックリストを提供している。PFIは、これまで、OECDにとって戦略的利益のある地域である東南アジアを含めて、20カ国前後のOECD非加盟国に適用されてきており、投資環境の自己審査及びその改善に貢献している。以上を踏まえて、本稿では、1.投資と開発に関する国際的議論、2.PFI策定の経緯とその概要、3.PFIの普及状況と最近の動き、4.UNCTADのアプローチとの比較・検討、5.PFIの東南アジア諸国への適用、の5点に絞って、主に国際政治経済学もしくは国際制度論的な観点から、OECDの投資政策アプローチの現状及びそこでの政策議論を分析することとする。