インドネシア東部ジャワのファルカタ人工林の樹高・直径関係式について : 相対化した樹高曲線の適用
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概要
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インドネシア東部ジャワのファルカタ人工林に設定した固定プロット32箇所で3年間計測した林分別林齢毎の樹高と直径データに対して,相対化した樹高曲線式:H/h=a(D/d)^bをあてはめた。この樹高曲線式のパラメータaは1.0とほぼ一定となり,bは0.2〜0.8の範囲で分布し,胸高直径とかなり明瞭な負の相関関係を示した。そこで,同式のべき乗係数:bと林分平均直径との関係式を求め,林分成長モデルに組み入れて林分成長に伴う樹高・胸高直径関係を予測して,観測値との適合性を調べた。成長段階毎の林分内樹高曲線の予測値は,実測値を直径の大きさにもとついて5区分した平均で表した観測値とおおむね良好な適合を示した。さらに,林分成長モデルが林分密度と樹高・直径関係をうまく表すので,同齢で密度が異なる林分内の樹高曲線の差異も適切に表現できることを確かめた。以上の結果から,ファルカタ人工林の利用材積を予測する際に,径級別幹材積を算出する過程でこの樹高曲線式を適用できる見通しを得た。
- 応用森林学会の論文
- 2008-10-27
著者
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栗延 晋
森林総研林木育種センター
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ダルヨノ プレハティン
Faculty of Forestry, Gadjah Mada University
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モハマド ナイム
Faculty of Forestry, Gadjah Mada University
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モハマド ナイム
Faculty Of Forestry Gadjah Mada University
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ダルヨノ プレハティン
Faculty Of Forestry Gadjah Mada University