食品廃棄物を用いたヒラタケ栽培
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概要
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食品廃棄物のリサイクル手法の拡大は,循環型社会の構築に大きく貢献すると期待されている。我々は発酵した食品廃棄物が,食用キノコであるヒラタケのおがくず栽培の代替物として利用できるか検討した。おがくずと米ぬか(体積比3:0.5)の培地に6,4%の食品廃棄物を添加してヒラタケを栽培した場合,標準栽培(おがくず:米ぬか=3:1)と同等の栽培期間および子実体の形状であった。おがくずのみの培地に19%の食品廃棄物を添加した場合,標準栽培と同等の子実体収量が得られたが,栽培期間は長期化した。このとき得られた子実体は標準栽培と形状や色において相違なかった。栽培期間は,パーライトを培地中に混合することにより,培地中への空気の供給が向上したと考えられ,短縮された。これらの結果から,食品廃棄物は,一次発酵させることにより,ヒラタケの栽培に利用できることが明らかとなった。
- 応用森林学会の論文
- 2004-09-30