初級段階における実際の場面での運用をめざしたプログラム「指導教官を訪問する」
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概要
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名古屋大学日本語研修コースでは1993年度10月期(以下93年)と1994年度4月期(以下94年)の2回にわたり、授業の一環として「指導教官を訪問する」というプログラムを行った。これは学習者が進学先の大学の指導教官に電話をして会う日時を約束し、訪問するというもので、教室外の運用により日本語能力を高めること、進学先の情報を得る機会とすること、の2点を目的としている。時期は6か月の研修期間の半ば頃で、教科書の進度に合わせた形で行われた。実施の結果、(1)日本語を話す機会を得て、話すストラテジー、聞くストラテジーを用いて自分に必要な情報を得ることができた、(2)教室で学習したことを実際の場面で運用することができた、(3)日頃学習していることの重要性を認識する契機となった、(4)進学先の情報を得た、という成果が得られた。しかし、学習者全員が参加できないこと、十分には話せなかったことが問題点として残された。
- 日本語教育方法研究会の論文
- 1994-09-27