初級文法項目における絵で表す場面情報の役割
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概要
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文型シラバスを軸にして機能や場面を重視したアプローチにおいては、その文型が自然に表出する場面を提示するのに、ある程度の限界はあるにせよ、絵は有効な方法だと言える。本稿ではまず、場面を構成する要素を規定したうえで、その要素の中で特に表現形式を拘束するものとして人間関係・文脈・視点をあげる。文脈については、さらに複雑な要素があるが、その中でも特に時間・空間の表現について、また視点については文脈との関連とともに、場面中のどの人物のダイクシスを用いて述べるかによって表現が異なると言う点に注目し、行く/来る,やり・もらい,態の項目をとりあげ、さまざまな要素から成る場面情報を実際に絵でどう表すかということについて提案する。
- 日本語教育方法研究会の論文
- 1994-04-02