愛知派遣村の支援活動 : 貧困と排除に取り組むある地域組織のエスノグラフィー(<特集II>労働における差別と排除)
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概要
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2008年末、仕事と住まいを失った人を支援する「年越し派遣村」が東京・日比谷公園に開村した。年越し派遣村は、日本の「貧困」を可視化させ、「貧困」を政治課題に押し上げた。だが、こうした活動が参加者や外部社会に及ぼす影響等についてはほとんど調査研究されていない。年越し派遣村は2009年6月に閉村したが、現在、「派遣村」活動は全国各地に広がっている。本稿は、このうち、派遣切りされた非正規雇用労働者が全国最多の愛知県における「派遣村」活動を、参与観察を用いて考察する。第1節では、愛知県で生活困窮者が大量出現する構造的背景を描く。第2節では、愛知派遣村が結成されるその形成過程をみる。第3節では、愛知派遣村が2010年5月に発展的に解消して「反貧困ネットワークあいち」を立ちあげるまでの間、中心的に行ってきた「相談会」の仕組みと特徴を考察する。第4節では、まとめと今後の課題を記す。
- 2011-06-30
著者
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