日本歌曲・歌詞背景の研究(その1) : 文部省小学校学習指導要領共通教材曲において
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概要
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歌曲の生命を大きく担っているのは「詩=ことば」である.世界各国にはそれぞれの母国語による詩に付曲された歌曲があり,わが国ではそれが,日本語の原詩による「日本歌曲」となる.本研究ではその視点を「歌詞の背景」に置き,「日本歌曲」の原点となった明治以降の学校唱歌と,文部省小学校学習指導要領音楽科に示されてきた表現(歌唱)分野の共通教材曲(必修指導曲)に焦点を当て,(その1)として探究するものである.具体的には,わが国最初の国定教科書「尋常小学唱歌」(明治44年刊)に掲げられた第1学年から第6学年までの唱歌教材曲,それ以降から来年(平成23年)施行の文部省小学校学習指導要領(第7回改訂/平成20年告知)までに示された「共通教材曲」を見わたし,明治末期から今日まで100年間に渡って脈々と受け継がれ育まれてきた「日本人の音楽感の源泉」を探るものである.
- 2010-12-30