土壌微生物生態研究における正準対応分析(Canonical Correspondence Analysis: CCA)の利用法
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概要
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土壌微生物群集構造の解析には、長い間、主として培養法が用いられてきた。しかし、土壌中に存在する微生物の中で、培養可能な微生物はごく一部にすぎず(細菌の場合、全細菌の0.1〜1%)、この点が、土壌微生物群集構造を解析する上で最も大きな問題点であった。この問題点を克服するため、表現型を用いた方法(API等)、菌体成分を用いた方法(PLFA解析、FAME解析、キノン解析等)、核酸を用いた方法(DGGE解析、T-RFLP解析、マイクロアレイ、メタゲノム解析等)等、培養によらない解析方法が数多く開発され、培養法のみでは得ることが出来なかった非常に多くの情報を取り出すことが可能となった。これらの手法の開発により、土壌微生物生態分野の研究が飛躍的に進歩したのは間違いのない事実である。しかし一方で、あまりにも多くの情報を得ることが可能となったため、その中に隠れている重要な情報を見出す事が難しくなってしまった事もまた、事実である。このような状況の中で注目され始めたのが多変量解析である。本稿では、土壌微生物生態研究分野でも用いられる機会の増えているCCAについて、その原理と具体的な解析手順を、フリーの統計解析ソフトRを用いて解説する。利用。
- 日本土壌微生物学会の論文
- 2009-04-01
著者
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