森林土壌のシリカサイクルにおける有殻アメーバの役割(<特集>植物根圏の微生物・微小動物の機能と相互作用)
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概要
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陸域シリカサイクルは河川によって海洋シリカサイクルとつながっており,全球的なシリカサイクルを考える上で非常に重要である。近年,陸域のシリカサイクルの中で植物の役割が注目されている。植物体内でつくられる植物ケイ酸体は落葉落枝として土壌に供給され,重要なケイ酸供給源となっている。その一方,土壌中には多くの有殻アメーバが生息しており,その増殖にケイ酸を要求する。森林土壌の有殻アメーバが一年に生産し,土壌に供給するバイオシリカの量は植物が落葉落枝として供給するバイオシリカの量に匹敵する。そのため,有殻アメーバは陸域シリカサイクルにおいて植物同様重要な役割を果たしていると考えられる。特に有殻アメーバの殻を構成する鱗片は小さく,風化を受けやすいことから短期的なシリカサイクルに大きな役割を果たしていると考えられる。
- 日本土壌微生物学会の論文
- 2007-04-01
著者
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