リン脂質脂肪酸からみた根圏における微生物多様性(農業生産と微生物多様性,シンポジウム)
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概要
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土壌から抽出したリン脂質脂肪酸からは,生きている微生物群集の構造やバイオマスについての情報が得られる。脂肪酸組成を主成分分析などで比較することによって,微生物群集構造の差を知ることができ,また,分類群に特徴的な脂肪酸を利用することで優占する微生物群を推定できる。根圏の微生物群集の解析に適用され,植物の生育ステージで微生物群集が異なること,根圏でグラム陰性細菌が優占してくること,植物種によって群集構造が異なることなどが示された。土壌病害の発生との関連で根圏微生物群集の違いが認められ,種子接種した微生物の影響についても解析できた。また,PLFA-SIPを用いることで,植物から根圏に供給される有機物をどの微生物群が活発に代謝しているかを推定できた。根圏の微生物群集構造に影響を与える要因のうち,どのような要因(土壌や植物など)がより影響を与えるのか,また,その傾向の類似性などについては今後の研究課題と考えられた。
- 日本土壌微生物学会の論文
- 2005-10-01
著者
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