植物生体が有する抗菌作用の一例について : 桑芽枯病の発病に関するHostplantの栄養生理家的考察(第16号)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
桑が芽枯病に対して抵抗作用を有することについて圃場の実態調査を行ない,その作用機作が呼吸代謝系に関連があることを追求した。それは,生体のPhosphataseの活性と関連があり,これが抗菌作用の源と考えられ,これは生物全体に共通した作用と思われる。本研究では,これらPhosphataseの活性や呼吸基質の蓄積が作物の栽培条件によって変化することをつきとめた。従って気象条件,土壌条件,栽培管理の条件を組み合わせることによって,本病害の大発生を予想することが可能となった。又栽培条件や樹体の栄養条件を変えることによってこれを防止することが可能であることもわかった。こうした研究を応用することによって農業の安定性をさらに高めることも可能と考えられるが,今後の研究としては発病後にも健全な生体に復元する技術を開発していかなければならないと考える。
- 日本土壌微生物学会の論文
- 1974-12-15
著者
関連論文
- 桑園生産力に及ぼす諸因子の影響
- 16 桑の根が土壌養分の分布に及ぼす影響。(九州支部講演会講演要旨(その2))
- 15 桑園における根系の分布について。(九州支部講演会講演要旨(その2))
- 12 暖地火山灰土桑園における土壌養分の動態に関する研究(2) : 土壌溶液中への養分の溶出に及ぼす施用窒素の影響について(九州支部講演会講演要旨(その1))
- 11 暖地火山灰土桑園における土壌養分の動態に関する研究(1) : 圃場における施用窒素の硝化と移動分布について(九州支部講演会講演要旨(その1))
- 植物生体が有する抗菌作用の一例について : 桑芽枯病の発病に関するHostplantの栄養生理家的考察(第16号)