CSR活動として自社保有地で行う企業の森づくりの特異性について:茨城県・常陸大宮市ピジョン美和の森を対象として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
企業は将来にわたって事業を継続することを前提に利潤を追求し自らを発展させてきた。近年、これに加えて企業も社会を構成する一員であるとの考えから、自らの発展と同時に社会貢献が求められるようになった。特に「企業の社会的責任」元年と呼ばれる2003年以降、多くの企業が「企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility 以下CSR)」を推進している。企業が行う植樹活動もその多くがCSRの一環として始められ、環境活動を行う環境CSRの具体的な方策として植樹による「企業の森づくり」に参加する企業が急増している。しかし、それらは、都道府県との連携による森づくりであり、短期的な企業主導の森づくりであるため、地域の森林計画や地域住民の意識との乖離といった課題が明らかになっている。本論では、企業のCSR報告書を中心に、資料・文献を整理したうえで、聞き取り調査を行い、これらの課題を解決するために企業が行う新たな活動形態として、ピジョン株式会社が茨城県常陸大宮市の社有地で行う「ピジョン美和の森」植樹活動の特異性を明らかにした。環境CSRの一環として行う植樹活動を自社の保有地で行い、自社の資産として森づくりを進めるためには、他の有形・無形の資産同様、維持管理のための持続的森林管理方法の構築が必要である。
- 2012-09-30
著者
関連論文
- 長期記憶を持ち非常に希の起こる現象の解析(経済物理学II-社会・経済への物理学的アプローチ-,京都大学基礎物理学研究所2005年度後期研究会)
- 長期記憶を持ち非常に希の起こる現象の解析(経済物理学II-社会・経済への物理学的アプローチ-,京都大学基礎物理学研究所2005年度後期研究会)
- 北アルプス・雲ノ平におけるGISを活用した植生復元支援システムの開発
- エベレストは汚れているか? : 原単位法を用いた水環境の汚染度合の算出
- 企業経営モデルの構築と実証的分析
- 尾瀬ヶ原における利用者の数や配置が自然景観に与える影響について(平成14年度 日本造園学会研究発表論文集(20))
- 尾瀬ヶ原におけるビデオ映像を用いた木道上の利用者の分布と混雑感評価の特性(平成17年度日本造園学会全国大会研究発表論文集(23))
- 尾瀬ヶ原の休憩テラスから見た木道上の混雑感評価に関する研究(平成18年度日本造園学会全国大会研究発表論文集(24))
- エベレストにおける環境調査と地域環境保全に向けたGISの活用
- 尾瀬ヶ原における木道上の利用者の分布と混雑感評価の特性(平成16年度日本造園学会全国大会研究発表論文集(22))
- CSR活動として自社保有地で行う企業の森づくりの特異性について:茨城県・常陸大宮市ピジョン美和の森を対象として