自伝読者論の試み : ボーヴォワール『娘時代』をめぐって
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
自伝と読者の関係は,自伝がどのように書かれたのか,またなぜ書かれたのかという自伝と作者の関係ほどには研究の対象となってはいない.本論の目的は,これまでの自伝研究に抜け落ちていた「自伝の読者」という存在に光をあてることにある.とはいえ,自伝の読者の問題は大きく,また漠然としたものである.そこで,ここでは作者が自らのテクストを自伝として提示し,そこに読者を取り込む戦略(ストラテジー)に問題を限定しよう.
- 日本フランス語フランス文学会の論文