ラパチニブ+カペシタビン療法及び放射線療法により長期生存が得られた乳癌多発脳転移の一例
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概要
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63歳、女性。右乳房に5cm大の腫瘤を認め、コア針生検を行いInvasive ductal carcinoma、scirrhous carcinoma 、ER(-) 、PgR(-)、HER2(+)の診断であった。 多発肝転移が認められたことから切除不能と判断し、まずFEC100療法を導入し、その後トラスツズマブ+パクリタキセル療法を施行した。原発巣、肝転移巣の縮小を認め、乳房、肝以外に異常を認めなかったため、右胸筋温存乳房切除術、レベル1郭清を施行した。術後に多発脳転移が判明したため、全脳照射及びラパチニブ+カペシタビン療法を施行した。薬物治療開始後、脳転移巣は縮小傾向を示した。その後、脳転移巣が増大傾向を示したため、ガンマナイフ治療を併用し脳転移巣再燃を抑えることができた。ラパチニブ+カペシタビン療法開始後約18ヶ月目に、ふらつきが強くなったため治療を中止した。その後は対症療法のみ行っていたが、脳転移発症後24ヶ月目に永眠された。
- 2012-06-25
著者
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