日中戦争期における『吼えろ,中国!』の公演をめぐって
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概要
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「中国左翼話劇運動の原点」である『吼えろ,中国!』は民国時期の上海話劇の舞台で3回公演された。1回目及び3回目の公演は輝かしい業績として話劇史に記録されたが,1942年の2回目の公演は日本の占領期に当たり,日本軍部などがかかわったため,中国の文学史においては「漢奸」演劇と断罪され,抹消されている。小稿は2回目の『吼えろ,中国!』のテクスト及び公演劇団の組織を率いた川喜多長政,張善〓メディアの宣伝文,舞台の状況及び日本・中国の観客の受け止め方などを考察・解析することを通して,この公演も「反帝国主義」の主旨を表象したものだと再定義することを試みる。
- 2012-05-25
著者
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