民有林におけるゾーニング手法と公的支援による管理手法の検討 : 三重県美杉村スギ人工林地帯へのGISの適用
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概要
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近年,森林ゾーニングの導入によって地域の森林管理に新しい枠組みが可能になるものと期待されている。三重県では,森林GISを利用して「生産林」と「環境林」に区分したゾーニングを実施し,森林整備の遅れている「環境林」について,森林環境創造事業を導入した。森林環境創造事業は,強度間伐を中心とした施業を100%公費によって行い,公益的機能の向上を目指している。主な事業実施条件は認定林業事業体との20年間の施業委託契約と30ha以上の団地形成という面積要件である。三重県美杉村を対象地に,GISを用いて三重県型森林ゾーニングを適用して,総所有者数,小班面積合計などを考慮して,森林環境創造事業の対象地を抽出した。所有者3人までのグループで30ha以上の面積要件を満たす施業団地は,森林環境創造事業の適用可能地域の40%弱にしか過ぎず,小規模面積所有者はほとんど含まれなかった。そのため,面積要件を緩和したシミュレーションを行い,代替案となる事業対象地を検討した結果,面積要件を10haに緩和することにより,事業の適用可能地域が62%に達するなど,公的支援策の具体化と今後の課題が明らかになった。
- 森林計画学会の論文
- 2006-06-30
著者
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