アメリカ合衆国の国立公園と森林(<特集1>地球環境資源としての森林)
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概要
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本報告ではアメリカ合衆国内の国立公園の資料をもとに,地球環境資源と森林の関係を考察した。結果は以下のとおりである。アメリカ合衆国は広大であるため,地域によって気候帯,潜在植生が異なっている。このことは,環境資源を論じるときに考慮する必要がある。地球環境資源には「地形」,「森林」,「植生」,「人為」などがある。国立公園は「現状維持」型,「推移観察」型,「超時間」型に分類できる。観察対象によりタイムスケールが異なっていることがわかった。1箇所の国立公園には様々な環境資源があり,それぞれ独自のタイムスケールを持っている。近年の,人為的な地球環境の改変は大きな影響がある。国立公園の役割は当初「観光資源」的性格が強かったが,近年,自然保護を学ぶフィールドとしての役割に変化してきた。今後の,国立公園には人為による環境の改変の影響を知る最も優れた指標としての新たな役割があると考える。
- 森林計画学会の論文