ラリンジアルマスク,プロポフォールtarget-controlled infusion(TCI)および軟性気管支鏡にて気管ステントを留置した1例
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概要
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背景.悪性気道狭窄に対するステント留置は,標準的な治療である.留置するステントの種類により,麻酔法(全身麻酔か吸入麻酔,静脈麻酔)や気道確保の仕方は各施設により様々な方法で行われている.今回プロポフォールTCIにより適切な麻酔深度を維持,ラリンジアルマスクを挿入し,軟性気管支鏡で気道ステントを留置した.症例.82歳女性で,食道癌の再発による喀血で受診した.精査で,腫瘍は声帯下4cmから5cm長にわたり気管膜様部を圧排,最狭窄部は5mmのスリット状であった.プロポフォールTCIで静脈麻酔導入後に,ラリンジアルマスクを挿入して気道確保を行った.軟性気管支鏡下でメタリックステントを挿入した.PSは4から2に改善し,自宅退院した,1か月後のステントは良好に開存していた.結論.ステント挿入時の管理方法の選択には慎重を要するが,軟性気管支鏡での気道ステント留置の際に,ラリンジアルマスクとプロポフォールTCIの併用は有用かつ安全な方法と思われた.
- 2012-03-25
著者
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