学童期後期の子どもへの父親の関わり類型と発達との関連
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概要
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本研究は,学童期後期の子どもに対する父親の関わりの実態と父親の発達との関連を明らかにすることを目的とした。方法は,小学校4, 5, 6年生の子どもをもつ父親にアンケート用紙を配布し,有効回答の得られた251名を分析対象とした。父親の発達因子の分析(主因子法,プロマックス回転)の結果,第1因子「人間としての成熟」,第2因子「親としての自覚」,第3因子「ストレス」の3因子が抽出され,高い内的一貫性をもつ構造が明らかになった。父親の子どもへの関わり行動と意識には相関がみられ,関わり行動・意識の平均点から父親を類型化すると,類型1:関わり行動・意識の高い群,類型4:関わり行動・意識の低い群に大きく分類された。類型1では,関わり行動に夫婦関係満足と肯定的親役割受容との関連がみられ,父親の発達因子においては第1, 2因子の成長する変化が第3因子の停滞する変化より大きかった。類型4は父親の発達因子において第3因子の変化が大きかった。結果,類型1の父親は,子どもへの関わりをとおして父親自身の発達課題を獲得していることが示唆された。
著者
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