クローン病患者における口腔関連Quality of Lifeと口腔保健行動
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概要
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これまで明らかとされていなかったクローン病(Crohn's Disease : 以下CD)患者の口腔関連QOLの実態,口腔関連QOLと口腔保健行動および,口腔内の自覚症状との関係を調査した.対象は東京都内総合病院に併設の炎症性腸疾患センター外来に通院する患者が利用する薬局へ来局したCD患者60名(20-56歳)である.口腔関連QOLはGeneral Oral Health Assessment Index (GOHAI)を用い評価し,清掃行動,摂食行動,口腔の関心度,受診行動等の口腔保健行動および,口腔内の自覚症状についての質問を行った.その結果,CD患者のGOHAIスコアは性別,年齢階級別による比較において,すべての階級で,国民標準値を下回った.また,良好な口腔保健行動を行っている対象者とそうでない対象者との間でGOHAIスコアとの有意な差は認められず,口腔内の自覚症状の有無でのみGOHAIスコアとの有意な差が認められた(p<0.001).本結果から,CD患者の口腔関連QOLは低く,改善に向けた取り組みと,自覚症状軽減のための対策の必要性が示された.また,口腔関連QOL低下の要因の検討が必要である.
- 2012-04-30
著者
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